サイコロステーキについての一考察 Part 2



 こういう複雑な事象を扱う手はひとつしかない。
 漸化式を使って解くのだ。

(注:以下、スペースの関係から、掛け算記号を *、x の y 乗を x^y と表記しているので、注意すること)

 n回焼いた時にs面焼けている場合の数をPs(n)と書くことにする(場合の数ではなく、確率でやったほうが分かりやすいのだが、必ず分母が6^(n-1)になるので、分母を省くことにしたわけだ。だから、6^(n-1)で割り算をすればすぐに確率が求まる)。
 1回焼いた時(最初にフライパンにサイコロステーキをのせたとき)は、必ず1面だけが焼けているので、
    P1(1) = 1
    P2(1) = 0
    P3(1) = 0
    P4(1) = 0
    P5(1) = 0
    P6(1) = 0
 となる。


 1面だけが焼けている場合 P1(n) は、かんたんに式が立つ。すなわち、1回前に1面しかやけておらず、さらにひっくりかえしたときにおなじ面を焼いてしまう場合なので、
  P1(n+1) = 1 * P1(n)
 これは計算するまでもなく
  P1(n) = 1
 という一般式が導ける。

 P2 も、まあ簡単だ。
 2面だけが焼けている場合とは、
  1. 一回前に2面が焼けており、次に既に焼いた面を焼いてしまった場合
  2. 一回前に1面だけしか焼けておらず、次に焼けていない面が焼けた場合
 の2つの場合があるわけだ。これをそのまま式にすると
  P2(n+1) = 2*P2(n) + 5*P1(n)
 ここで、P1(n) は必ず1なので、
  P2(n+1) = 2*P2(n) + 5
 となる。



高校生の頃の勉強を思い出せます?