サイコロステーキについての一考察 Part 5



 この先は、さらに厄介なのであるが、P3 と同じような計算でできるので省略すると、
                n-1     n-1     n-1
  P4(n) = 10*( 4   - 3*3   + 3*2   - 1 )
 筆者はこのあたりで規則性があることに気付いてしまった。
                n-1     n-1     n-1     n-1
  P5(n) =  5*( 5   - 4*4   + 6*3   - 4*2   + 1 )

           n-1     n-1      n-1      n-1     n-1
  P6(n) = 6   - 5*5   + 10*4   - 10*3   + 5*2   - 1
 と、まあ、なんとか P6 が求まった。
 最初に言ったように、これを 6^(n-1) で割れば確率が求まる。

 とはいえこんな式ばかり見ていても何も面白くありません。
 せっかくコンピュータを使っているんですから、コンピュータに計算させてみましょう。

 計算させてみた結果は、下の通りになった。確率はすべて%表示である。最後の数字 (Average) は、焼けている面数の期待値を示している。
  n: P1(n) P2(n) P3(n) P4(n) P5(n) P6(n) (Average)
  1: 100.0   0.0   0.0   0.0   0.0   0.0  (1.000)
  2:  16.7  83.3   0.0   0.0   0.0   0.0  (1.833)
  3:   2.8  41.7  55.6   0.0   0.0   0.0  (2.528)
  4:   0.5  16.2  55.6  27.8   0.0   0.0  (3.106)
  5:   0.1   5.8  38.6  46.3   9.3   0.0  (3.589)
  6:   0.0   2.0  23.1  50.2  23.1   1.5  (3.991)
  7:   0.0   0.7  12.9  45.0  36.0   5.4  (4.326)
  8:   0.0   0.2   6.9  36.5  45.0  11.4  (4.605)
  9:   0.0   0.1   3.6  27.8  49.7  18.9  (4.837)
 10:   0.0   0.0   1.9  20.3  50.6  27.2  (5.031)
 11:   0.0   0.0   0.9  14.5  49.0  35.6  (5.192)
 12:   0.0   0.0   0.5  10.1  45.6  43.8  (5.327)
 13:   0.0   0.0   0.2   7.0  41.4  51.4  (5.439)
 14:   0.0   0.0   0.1   4.8  36.8  58.3  (5.533)
 15:   0.0   0.0   0.1   3.2  32.3  64.4  (5.611)
 16:   0.0   0.0   0.0   2.2  28.0  69.8  (5.675)
 17:   0.0   0.0   0.0   1.5  24.0  74.5  (5.730)
 18:   0.0   0.0   0.0   1.0  20.5  78.5  (5.775)
 19:   0.0   0.0   0.0   0.7  17.4  81.9  (5.812)
 20:   0.0   0.0   0.0   0.4  14.8  84.8  (5.843)
 21:   0.0   0.0   0.0   0.3  12.4  87.3  (5.870)
 22:   0.0   0.0   0.0   0.2  10.5  89.3  (5.891)
 23:   0.0   0.0   0.0   0.1   8.8  91.1  (5.909)
 24:   0.0   0.0   0.0   0.1   7.4  92.5  (5.925)
 25:   0.0   0.0   0.0   0.1   6.2  93.8  (5.937)
 26:   0.0   0.0   0.0   0.0   5.2  94.8  (5.948)
 27:   0.0   0.0   0.0   0.0   4.3  95.7  (5.956)
 28:   0.0   0.0   0.0   0.0   3.6  96.4  (5.964)
 29:   0.0   0.0   0.0   0.0   3.0  97.0  (5.970)
 30:   0.0   0.0   0.0   0.0   2.5  97.5  (5.975)
 この表を見ると、たとえば6回焼いただけでは、平均で4面弱しか焼けないことが分かる。だいたい5面焼けるようにするには10回焼かなければいけない。ほぼ確実に(95%以上が)6面焼けているようにするためには、なんと27回も焼く必要が出てくるのだ。そんなに焼いていたら真っ黒にこげてしまうだろう

 そんなこと言わずに、6面焼けたら焼き終わることにすればいいではないか、と思うかも知れない。が、忘れてならないのは、この話が、簡単のためにサイコロステーキを1つだけにして考えていることだ。実際には、10個、20個と同時に焼くわけで、一個が焼き上がったからと言って火を止めたりすることはできない。



 しかし、箸でサイコロステーキをつまんでひっくり返すといった行為はサイコロステーキに対する冒涜だと思うのであります。なんとなれば、それはサイコロの出目を箸で操作すると言うイカサマ行為そのものであるからであります。日本男児たるもの、仮に自らバクチに手を出さんとも、イカサマ行為だけは許されないものと知るべし。ええい助さん角さん、やっておしまいなさい!!(以下支離滅裂につき省略)