好奇心の轍

脳・心・人工知能といった、よくわからんものを研究するふりをしながら、日々と人生についてつらつらと考えている「たっきー」のブログです。
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2004/06/15 (Tue)

[英国] 一人旅へのいざない

今日は Yoshinag 大先輩+I さんと一緒に、日本人3人で飲みである。Brighton 駅からほど近い、I さんの家のそばのタイ料理やさんで酒を酌み交わす。といっても僕は酒がダメなので水だけど…。

Yoshinag 君は明日からひとりで北フランス旅行だという。このまえのseven sisters の帰りにおまけで立ち寄った Newhaven で、フランス行きのフェリーが往復£30と聞いて「や、安い!」と速攻で買ってしまったので、見ててびっくりしたものである。予定も泊まるところも決めず、行きたいなーというところをいくつかピックアップしているだけ。僕には絶対にできない芸当である。そのうえ月末にはアイルランドにも行くらしい。ものすごく楽しそうに lonely planet (こっちの「地球の歩き方」みたいなの) を見せながら「アイルランドは絶対に一人旅向きなんですよー」と力説するのでそれを見てるだけでも楽しそうである。

I さんも週末からかなりの間、南仏でカヌー旅行してくるという。その後も学会やらプライベートやらで旅行の予定がびっしり詰まっていて、聞いてるだけでパワフルだなぁーと感心しきりである。

実は僕はいわゆる一人旅というのをしたことがない。なんかの用事で行ったときについでに見るぐらいはあるが、一人で旅行しようという気にそもそもならない。べつにひとりで見てもなぁ、と思ってしまうのだ。たぶん楽しさを知らないからなのだろうが、別にそれでもいいかと思ってたりする。

…なーんて話をしていたら、二人して猛烈な勢いで「いやそれはもったいない、ぜひ行ったほうがいい」と説得にかかってきた。

曰く、世の中には一人旅でしかできない経験があるのだと。別に二人の旅行が楽しくないわけではなく、それはそれで猛烈に楽しいのだが、一人旅とは楽しみ方がぜんぜん異なるのだという。若いうちにしかできないことだし、体験すると確実に自分のありかたが変わる。それをしないなんて本当にもったいないと。

曰く、いまヨーロッパのベストシーズンにこんなところにいるのだから、なぜ毎日を同じ研究室で過ごしているのかと。論文なんかは電車の中でも旅行先でも読めるのだと。行かない手はないではないか。

曰く、仕事なんて別にしなくてもいいのだと。10年単位のスパンで物事を考えたとき、いまこの何週間かで論文一本書いたところでちょっとしたことでしかないと。それよれ今しかできない経験をしたほうがいいではないか…。

うぅぅーん、かなりぐいぐいくるお言葉である。

Yoshinag 君に言わせると、一人旅をしていると、自分の感覚が研ぎ澄まされ、鋭敏になってくるのだという。そして、見える世界が生き生きと色づいてくる。宿とか交通なんかどうにでもなるし、トラブルがあるとそのトラブルもまた楽しいのだという。

I さんに言わせると、一人旅はまず猛烈にヒマなのだという。ヒマだからこそ、普段では絶対にしないようなこと、たとえば見知らぬ人に話しかけたりなんてはじめるのが、それがまたいいのだそうだ。また、孤独そうにしていると話しかけられることが圧倒的に多い。宿でも客は自分ひとりだったりして、めちゃめちゃもてなされて酒を飲み交わしたりするのもまたいいのだという。

うぅぅぅぅぅぅぅ…これだけ言われてもなかなか思いきれない自分…。

では、ということで、エディンバラにいる先生に話を聞きたいと思っていたので、そのついでで一週間ぐらい北のほうを旅してきます、と言ってしまった。そんな用事なんて格好つけなくてもいいんだよといわれたけど、まだ一人旅の意義もわからんチキンなんです。用事にかこつけるのを許してください。

しかしもともとほとんど計画していなかったのでどーしよー。とりあえずこんどその先生にメールでもしてみます。だいたい論文を一本読んだだけなんで…。

[英国][ネット] ADSL ようやく復帰

ずーっと引きずっていたこの話題、ようやくケリがつきました。

詳細な実験を実施した結果、自分の手持ちの機器はほとんど問題ないという結論に至ったので、

ADSLguide.org.uk フォーラムで意見を聞いた。すると、家までの電話回線と、家の中の配線を切り離して実験したらどうだ、というアドバイスがあった。

工事でがっちり壁に埋め込まれてるのにどうするんだよ、と思ったら、なんか Master socket のカバーをねじ回しで外すと、中にサービスソケットがあり、そこに直接モデムを接続すれば家の中の配線を接続していない状態でテストできるという。

月曜日 (きのうですね) にその実験をしたところ…雑音が出ない。問題ナッシングである。ということは、家の中のどこかに問題があるはずなのだが…。

Greg にもう一度、家の中の電話の配線に何かがつながっていないか確認する。しかし、何もないはずだという。第二電電みたいなとこのアダプターがひとつあったが、それはもう取り外したし、問題ないはず。うーん、どうしたらいいのか…と手詰まりになっていると、Greg が、そういえば…と、リビングの本棚の後ろを調べた。すると、そこにはまえ外したのと同じアダプターがもうひとつ…。

リビングはコードレス電話の子機しか置いてなかったので、本棚の後ろのソケットには電話が何もつながっていない状態であった。だから調べなかった (というかそもそもそんなとこにあるなんて知らなかった) のだが、アダプターが盲腸のように電話回線に刺さって残っていたのだ。3年以上前に、アダプターがなくても使えるようになったと電話会社から連絡があり、しかも同時期にコードレスホンを導入したので、存在そのものをすっかり忘れていたとか・・・・。

そもそも電話がつながっていないアダプターなど意味がないので外すと、予想通り雑音はきれいさっぱり消えて、回線断もまったくなくなり、万々歳。ここまで長かったー。これでようやくお金を払ったぶんのサービスがうけられます…。

本日のコメント(全1件) [コメントを入れる]
yoshinag (2004/06/20 (Sun) 05:04)

というわけで、フランスから戻ってきました。結局ブルターニュまでは行かず、ノルマンディーを中心としてピカルディー地方に少し足を伸ばす旅行になりました。一日目は Dieppe から Rouen を観光した後 Bayeux に行きユースに泊まり、二日目は自転車でオマハビーチまで往復して、Mont Saint Michel 近くの Pontorson のユースに泊まり、三日目は、Mont Saint Michel をみた後、Rouen まで戻ってきて適当に宿を見つけて泊まり、今日は Amiens のノートルダム大聖堂を見て戻ってきました。街に着いたのが8時9時過ぎで観光案内所が閉まっていたり、地図も何も持っていなくてユースもどこにあるか分からなかったり、オマハビーチでのんびりし過ぎて電車に乗り損ねそうになったり他にも色々トラブルはありましたが、なかなか良い旅でした。Amiens と Bayeux が良い街でしたね。