好奇心の轍

脳・心・人工知能といった、よくわからんものを研究するふりをしながら、日々と人生についてつらつらと考えている「たっきー」のブログです。
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2004/09/30 (Thu)

[生活] 電車の席のデフラグ

ロングシートの「定員割れ」が嫌いである。

ロングシートというのは、通勤電車でよく見かける横長のシートのことだが、必ず「定員」がある。よく見るのは7人がけだが、5人、9人、10人などと、いろいろある。しかし、定員より少ない人数で一杯になってしまうことがよく起こる。「ああ、ちょっと詰めてくれれば、もう一人座れるのになぁ」と、ほとんどの人は一度ぐらい考えたことがあるはずだ。

これは専門用語では空き領域の断片化(フラグメンテーション)といい、効率低下の原因としてよく知られている。断片化した状態を整理して効率をアップさせる操作はデフラグメンテーション、略してデフラグと呼ばれる。

このデフラグが好きだ。そりゃデフラグすれば自分が座れる、という場合に嫌いな人はいないだろうが、僕の場合は自分が座った後とかでもデフラグするのが大好きなのである。貴重な資源である空席を増やせるのは、ささやかではあるがこの上ない喜びなのである。

具体的方法は長くなるので略。興味のある人がいればまた書くかも。

[日常] 単にデフラグしたかっただけなんです。

デフラグ好きのおかげでやばいことになる、こともある。今朝なった。

通勤で使っている千代田線はとくに断片化が多く発生する。7人がけのロングシートだが、微妙に狭いのだ。なので、半席の空きには敏感になる。今日も、電車の中でまわりを見回したりして、あのおじさんとあのおばさんがずれてくれれば1人分できるかなあ、でもあれは両方とも0.3席ぐらいの空きにしか見えないから「すみません」と言っても詰めてもらえないかもなあ、などと計算をめぐらせていた。

で、そこのデフラグをあきらめることを決心したその時、ずれてほしいと思っていたおばさんがこっちを見て、席を立ったのだ。明らかに僕に席を譲ろうとしている。やばい。言っとくがまだ他人に席を譲られるほどの年齢じゃない。じろじろ見てたから嫌だったのかなあ。風邪でマスクをしていたからいっそう目つきがこわい人に見えていたかも・・・。

いったんは拒否したが、おばさんはかたくなに席を譲ろうとする。僕は見つめていた理由の説明をつけるために、当初の目的を遂行することにした。となりのおじさんに「すいません詰めていただけますか」と声をかけ、つめてもらったのだ。そして、おばさんの目の前にまるまる1席の空席をつくって、僕が小さく座る。

おばさんは、声をかけた僕を見て「あはは」と短く笑ったけれど、目の前の空席には座ろうとしなかった。うえー。なんで座らないんだよー。居心地わるー。かといっていまさら立つのもおじさんに失礼だし。

おばさんが目の前にいるために空席を他の人が埋めることもなく、その居心地の悪い状態はその後10分以上続いたのであった・・・。あーあ。