好奇心の轍

脳・心・人工知能といった、よくわからんものを研究するふりをしながら、日々と人生についてつらつらと考えている「たっきー」のブログです。
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2005/04/09 (Sat)

こちらのコメントで紹介されている、「見上げてごらん夜の星を」のDEENのカバーCDで競演している天才美少女ヴァイオリニストのダイアナ湯川は、生まれる1か月前に父親を日航機事故で亡くしているらしい。ってことは、妊娠9か月ってことだから、いまの妻のおなかと同じぐらいっていうことじゃないかー。こんな状態で残して死んでいけないよ(泣)。

とりあえず「ぜったい死なないからね」と妻に約束してみた。効果のほどは・・・?

[AI][研究] ソニーがんばってるじゃん

で、こっちが本題。

ソニー、人間が動作を教えられるロボットをデモ (ASCII24)

新型人工知能で経験生かす ソニー、人間型ロボットに搭載 (FujiSankei Business i.)

鉄腕アトムへ一歩、思考型ロボットの技術発表 ソニー (asahi.com)

僕が以前書いたとおりに、環境に適応した運動制御学習をやってきました。それもなかなか面白い結果を出してきた感じで、1年間にしてはかなりいい成果を出してきた感じです。

何が面白いかって、模倣をもってきたことかな。声の模倣もそうだし、ボタン押し動作の学習も、一回行われた動作を繰り返すわけで、「他の人の動作を見る」のが付け加われば模倣である (その「他の人の動作を見る」のが簡単ではないわけで、ミラーニューロンとか自己観測原理みたいな話が必要になるわけだが)。子供なんかも近くにあるものをところかまわず押したり投げたりするし。まあ、いまある技術から「できそう」なことではあるけど、それを実際に作ってくれるとインパクトが違う。

新しい動作を発明するって言うのも、もう一歩かな。複数の動作をミックスすることは無数にできるとは思うけど、そこから生まれた新しい動作のなかに「意味がある」ものを見出せるかどうか、が今後の鍵かな。でもそれは一種のフレーム問題だから、簡単じゃないだろうなぁ。

模倣の話も含めて、今後は「選択」「判断」が難しくなってくるはず。価値基準をどう持たせるか、どう学習させるかが焦点になってくるだろう。行動に価値基準が見えると生き物らしいよね。

もうひとつは、世界の切り分けかな。鮮やかな色がついてなくても、どこがボタンでどこがボールと認識するか。まあ、このへんは作りこみが効くところだから、ソニーががんばればできそう。

記事によれば、“人間を飽きさせず長期間のインタラクションができるエージェント” を実現するためには

  • ロボット自体が能動的に動き、動作を発達させられること
  • 人間からの働きかけを受け入れられること
  • 明示的に教えたものと異なる動作も行なえること
  • 人間が予測した結果とは異なるが、なぜそういう行動を取ったのかは説明がつくこと

が必要である、と言っているとか。

「飽きさせず」とか、作り手的態度がみえるのが気になる。自然で対等なコミュニケーションができれば飽きるわけないのに。そのためには、自己と他者の間にある関係をロボットが認識できなければいけない。まさに僕の研究がアタックすべきところだよなあ。ソニーが既存の技術で作ってしまう前に僕の研究を間に合わせないと (汗)